タワマンにスラム化のリスク?!今後買うべきではないのか調査してみた

香港_高層マンション

2019年10月に関東地方を襲った台風の影響で、首都圏の新興住宅地として人気があった武蔵小杉のタワーマンション内にて、停電や下水道の逆流等の被害が発生しました。

この一件でタワーマンションの脆弱性がSNSやネット掲示板で騒がれるようになった事は記憶に新しいと思います。

にも関わらず、東京や大阪を中心とした都市部では相変わらずタワーマンションの建設計画や着工が相次いでいますし、人気物件は即日完売している状況です。

そこで今回は、タワマンに潜む一般的にあまり知られていないリスク結局のところ買いなのか否か?について調査してみました。

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タワマンの定義

まず、タワーマンション略してタワマンの定義ですが、

タワマンとは

階層が

階数にしておよそ「20階以上」であること
出典:タワーマンション(超高層マンション)とは?

高さが

一般的には、高さ60m以上のもの、または環境アセスメント条例が適用される「高さ100m以上」のもの
出典:タワーマンション(超高層マンション)とは?

と定められています。

近年急増したかに思われているタワマンですが、日本初のタワマンは1976年に埼玉県与野市に建てられた「与野ハウス」です。

タワマンで暮らすメリットとデメリット

さて、そんなタワマンに住む事のメリットとデメリットについて考察しました。

メリット

まず、タワマンのメリットですが、一番の長所は何と言っても高層階からの展望でしょう。

高気密・高断熱である事立地が良い事が多い(駅直結や駅前等)のも魅力的です。

一般的なタワマンの内廊下は高層階でも強風に晒される事なく安心ですし、建物の基礎がしっかり造られている為、耐震性も高いです。

物件によってはマンションの共用エリアが充実していますし、コンシェルジュが常駐しているのであればホテルのフロントのようなサービスを享受する事も可能です。

そしてセキュリティに関してはまさに鉄壁です。常駐コンシェルジュや監視カメラの存在も侵入者をブロックしてくれますが、何よりもまず高層住宅に侵入する事自体が物理的に困難です。

そして女性にとって非常に嬉しいのがゴキブリや蚊などの害虫が出にくい事です。

メリットばかりを書き出してみるとかなり魅力的に映りますよね。

特に防犯面害虫の出現率の低さはタワマンの専売特許と言っても過言ではありません。

デメリット

続いて、タワマンのデメリットの方を見ていきましょう。

タワマンのデメリットですが、高層階は窓を開閉出来ない事がまず第一に挙げられます。

というのも、タワマン高層階は風が非常に強いからです。

要するに高層階の素晴らしい景色と引き換えに、新鮮な外気を手放す必要が出てきます。

無論、換気システムが存在しているので空気の入れ替えに関してはきちんと行われています。

また、タワマンのメリットである耐震性ですが、高層階は非常に揺れが激しくなる構造になっている事が多いです。

詳しくは災害発生時のタワマンに記載されているので、そちらも併せてご覧ください。

エレベーターの停電リスクは2019年10月に関東地方を襲った台風で被害を受けた武蔵小杉のタワマンでも問題になりましたよね。

加えて、メリットである内廊下は経年劣化でみすぼらしい印象(古いビジネスホテルのような印象)になりますし、充実した共用エリアやコンシェルジュサービスは維持管理費の増大に繋がります。

こうして見ると、メリットとデメリットが表裏一体な気がします。

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タワマンの公にされていないリスクと諸外国での扱い

そこでタワマン独自のデメリットを突っ込んで調査してみました。

すると浮かび上がって来たのが高層階の健康リスク未来の資産価値下落リスクです。

まず、高層階の健康リスクですが、救急車を呼んだ場合、隊員が部屋へ到達するのに戸建てや低層マンションと比較して非常に時間がかかります。

一刻を争う状況で、これは少々まずいと言えるでしょう。

加えて、高層階に居住する事そのものが健康に良くないという研究結果もあります。

詳しくはタワマンの健康被害に記載されていますが、一部抜粋すると

  • 高層階に住むほど妊婦の流産率が高くなる
  • 三半規管に悪影響を与える

などの健康リスクが挙げられています。

また、気になるもう一つの独自デメリット未来の資産価値下落リスクについてですが、タワマンの健康被害でも触れらているように、欧州ではタマワンは非常に不人気です。

イギリスでは何と低所得者が住む集合住宅という位置付けがなされています。

人口減少により入居する世帯数が減れば管理費や共益費も減る為、新築時のようなサービス運営は難しくなるでしょう。

そうなった時、賃料や価格を下げて物件を提供する必要が出てきます。

そうして、戸数の多いタワマンは一気に高層スラムマンションと化します。

人口減少が叫ばれている昨今、これは念頭に置いておくべき事だと言えますよね。

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今後買いなのか否か?

タワマンのメリットとデメリットをいくつか論って来ましたが、我々一般庶民が気になるのは今後タワマンは買うべきではないのか?という点だと思います。

私が個人的に熟考した結果、

立地と家族構成などの状況による

という結論に至りました。

まず、立地に関しては値崩れしにくい都心駅直結物件が大前提です。

立地条件に関してはほとんどのタワマンが満たしているのではないかと思います。

逆に駅から徒歩5分以上離れていてなおかつ都心部にないタワマンは今後の資産価値を考慮した場合かなり危険です。

直結の駅もなるべく2路線程度が乗り入れているターミナル駅が良いでしょう。

湾岸は津波や液状化、塩害のリスクがある為、海が大好きという方でなければ避けた方が無難です。

「誰かに売るわけでも貸すわけでもないから資産価値なんてどうでも良い」という方もいますが、誰かに継承する予定があるのであれば資産価値は重要になって来ます。

なので、今後利便性が低下するであろう立地の物件は個人的にあまり買うべきではないと考えます。

そして家族構成ですが、ファミリー(夫婦+子供2人以上)なのか夫婦2人(DINKSや老夫婦、パートナー等と2人暮らし)なのか単身なのかでタワマンが買いか否かが異なって来ます。

ファミリーであれば先述した健康リスク子世帯に資産を残すといった面でマイナス要素が発生しますが、夫婦2人暮らしや単身者であればその辺はあまり気にする必要がありません。

健康面でのリスクが全く問題ないというわけではありませんが、今のところ公式なデータとして証明されたものではありません。

と言うより、高層階に居住しているサンプルの母数が圧倒的に少ない為、データとして十分なものとは決して言えないのです。

加えて、タワマンのメリットとして上の方で記載した事が享受出来ると考えれば、少々のリスクは止む無しと判断するのもありではないかと思います。

都心の駅直結高層マンションで終電を気にせず買い物したり食事をする事、職住近接が叫ばれている昨今では通勤時間を減らす事が出来るのは大きなメリットです。

都会は出前やテイクアウトも選択肢が非常に豊富です。

『都市』というものを最大限に享受したいのであれば都心のタワマンは間違い無く『買い』です。

イギリスでは高層住宅が低所得者の住居とされていると上の方では書きましたが、人口も建物も高密度なニューヨークや香港ではまた事情が違って来ます。

要するに、人気の高い立地であれば資産価値は駅から離れた戸建てより落ちにくいと言えます。

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まとめ

タワマンはリスクも考慮した上でメリットが勝ると考えるのであれば2019年現在でも『買い』だと思いました。

しかし、どんな家族構成でもおすすめ出来るのはぶっちゃけた話低層のレジテンス系マンションだと個人的には思います。

でもお値段がべらぼうに高いんですよねぇ・・・

いずれにしても、高い防犯性と害虫や害獣を寄せ付けない点はタワマンの他にはない大きな魅力ですので、購入をお考えの方は是非参考にしてみて下さい。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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