女性記者ココナッツです。
近年、児童虐待事件がニュースで頻繁に取り上げられ、毎日のように何かしらの虐待ニュースを目にしているような気がします。
血縁関係のない継母・継父のみならず、実子をも虐待死させている事件が多く、亡くなった子供達を想うと胸が張り裂けそうになります。
そんな世間の注目を集める児童虐待事件の数々・・・中でも凄惨だったのが千葉県野田市で起きた小学4年生の女子児童が虐待を受け死亡した事件です。
彼女は勇気を出してSOSを発していたにも関わらず、その小さな声はかき消され、命を落としました。
この事件をきっかけに、政府は虐待に関する取り締まり強化を関係省庁に指示しましたが、国連から虐待後進国と位置付けられている日本ですから、どこまで改善されるかは定かではありません。
なお、日本が虐待後進国とされているのは、家庭や学校内においてしつけの為の体罰が是とされていた時代が長かった故です。
昭和末期や平成初期でさえ、平手打ちや拳骨はごく当たり前だったように思います。
もっと前の時代、例えば昭和の中頃なんて水責めや灸をする家庭もあったそうです。
それらの家庭は礼儀やしつけに厳しいというだけの認識で特に何のお咎めもなかったというのですから、驚きです。
当時は「大けがをしたり死んだりしなければOK」という認識だったのでしょうか?
無論、何か悪事をしでかした場合限定ではありましたが・・・アニメ「クレヨンしんちゃん」初期のみさえなんて、現代の認識では確実に虐待と判定されると思います。
そんな時代によって曖昧な虐待の基準。皆さんは疑問に思った事はありませんか?
というわけで本日は一体どんな行為が児童虐待に該当するのか、何を以てして虐待とされるのかについて調査しました。
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虐待の基準はどこから?
児童虐待の基準は児童虐待の防止等に関する法律 第二条にて定義されています。
具体的には以下引用の通りです。
(児童虐待の定義)
第二条 この法律において、「児童虐待」とは、保護者(親権を行う者、未成年後見人その他の者で、児童を現に監護するものをいう。以下同じ。)がその監護する児童(十八歳に満たない者をいう。以下同じ。)について行う次に掲げる行為をいう。一 児童の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えること。
二 児童にわいせつな行為をすること又は児童をしてわいせつな行為をさせること。
三 児童の心身の正常な発達を妨げるような著しい減食又は長時間の放置、保護者以外の同居人による前二号又は次号に掲げる行為と同様の行為の放置その他の保護者としての監護を著しく怠ること。
四 児童に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応、児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力(配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)の身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすもの及びこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動をいう。)その他の児童に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。(児童に対する虐待の禁止)
第三条 何人も、児童に対し、虐待をしてはならない。引用:児童虐待の防止等に関する法律 第二条
うーん、ちょっとわかりにくい。
つまり、アウトなのは
・跡が残る程の暴行
・一切の猥褻行為
・ネグレクト(育児放棄)
・その他心理的外傷を与えるような行為
などが該当するようです。
この虐待の定義・・・どこまでの行為が該当するか曖昧かつ主観的だと思いませんか?
虐待の基準は児童相談所の担当職員の判断次第?
児童虐待の基準というものは、法律で大まかな定義は成されているものの、最終的な判断は児童相談所の職員の匙加減次第なんです。
ある行為が躾の範疇であるかどうか・・・それを判断し、決定を下すのが児童相談所の職員であれば、担当者によって判定にバラつきが生じます。
これでは我々が躾の範疇内の行為であると考え行っている事が虐待とみなされたり、逆に虐待が見過ごされたりという事が起こるのは当然ですよね。
千葉県で起こった女子児童虐待死事件では、児童相談所の判断が甘かった事で悲劇が起こりました。
勿論、悪いのは虐待を行った親ですが、救えたかも知れない尊い命が奪われた事に違いはありません。
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まとめ
現在、政府が児童虐待対策に一層力を入れて取り組む事を明言していますが、まずは我々日本人の根底にある躾=暴力という根本的な考え方を変えていく必要があるように思います。
何故なら、数多の虐待死事件に対して怒りを覚えた私でさえ、兵庫県加古川市で学校に行きたがらない娘に平手打ちをした母親が逮捕されたニュースを見て、
「そんな事で逮捕される時代なの?」
と、疑問を抱いたからです。
平手打ちの威力はわかりませんし、子供に外傷があったのかも知れません。
ですが、義務教育である小学校に行きたがらない子供を叱る気持ちは理解出来ます。
何か学校で嫌な事があったのかも知れませんし、単に寝不足で朝起きるのが嫌だったのかも知れません。
しかし、この国、この社会で生きていく力を蓄える為には嫌な事から逃げてばかりでは通用しません。
何度言っても聞かない、理由も言わないとなれば、子供に軽く手をあげてしまう親がいても不思議ではないと思います。
口で言ってもわからないから身体で・・・という事でしょうか。
そのような認識を抱いている人の方が今の日本ではまだ多数派ではないかと思います。
そんな我々が価値観を改めなければ、躾との線引きが曖昧な虐待は今後も見過ごされ続けるでしょう。
また、児童虐待の基準を今一度明確なものに定め直し、より多くの人間が虐待の判断に携わるような形に変えていく必要があるように思います。
ですが、子供が何か危険な行為を行った際、それを制止する為に声を荒げた経験は子育てをしていれば皆さんあるはずです。
そんな時はもの凄い剣幕で怒鳴り、思わず手をあげてしまうかも知れません。
例えば、電車が来ているのに線路に飛び出そうとする子供を冷静に叱れる自信・・・私にはありません。
声を荒げ、線路に飛び出す事がどれだけ恐ろしい事か叱り飛ばしながら教えるでしょう。
その時に感情が高ぶり、平手打ちを子供にしたとしたら・・・そのような行為も虐待とみなされる世の中というのは、少々生きづらいのではないかと個人的に思ってしまいます。
以上、最後までお読み頂きありがとうございました。
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ココナッツ
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